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きらめきの上州譜


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#1 草津温泉“薬の出湯” 〜わが国有数の温泉地〜

 2006年9月初旬、草津を訪れました。9月とはいえ平地ではまだまだ残暑厳しい季節です。しかしながら、標高2000メートル近い草津白根山の湯釜付近は空気がたいへんひんやりしていまして、リンドウやススキなどの花や穂もたいへんに涼やかで、初秋をすぎて中秋の手前のような風情でありました。草津の温泉街を過ぎ、志賀高原方面へ向かいますととたんに植生がなくなって、岩石剥き出しの荒々しい風景へと誘われます。わが国でも有数の観光客数と温泉の湧出量を誇る草津を自然環境的によく象徴しているエリアですね。カーブを曲がるごとに標高もぐんぐんと上昇していき、国道では日本最高点を通過するという爽快感も加わります。真夏でもかなり涼しいドライブが楽しめるのもうなずけます。

 湯釜付近は背の低い針葉樹を除きますとほとんどが草原で、秋の涼しさとすがすがしさとをそのまま閉じ込めたような色合いのリンドウの花の輝きがたいへんに印象的です。鮮やかながらも深い色合いを秘めたその瑠璃色は、秋を通り越して初冬の夕刻における透明感のある紺色の空をも髣髴とさせるような気がします。ススキの穂波はさわやかで、ヤナギランやゴマナなどの花弁もつつましやかに草原を彩ります。火口湖へと続くゆるやかな遊歩道沿いは秋の宝石がいっぱいに散りばめられたような光景です。翡翠色に沈む湯釜は垂れ込める霧の中、しずかに水をたたえていました。


湯釜付近

湯釜付近・リンドウ
(草津町草津、2006.9.2撮影)
湯釜

草津白根山・湯釜
(草津町草津、2006.9.2撮影)

湯畑

湯畑の景観
(草津町草津、2006.9.2撮影)
湯畑

湯畑の景観
(草津町草津、2006.9.2撮影)

 湯釜周辺を後にし、温泉街へと向かいます。その中でも草津のシンボルとして著名な大源泉・湯畑へ。草津町内には個人管理のものを含めますと源泉が10箇所あるといわれています。その中でも湯畑は温泉街の中央にあって湧出するお湯の量も豊富です。湯温を下げながら温泉の成分である「湯の花」を採取するために設けられた樋の列や、足湯が楽しめる東屋、お湯がほとばしる湯滝など、どれも草津を代表する景観です。周辺には飲食店や土産物店が軒を連ねていまして、高温の湯を冷ますために行われる草津名物の「湯もみ」の見学ができる施設や、だれでも利用できる共同浴場などもありまして、温泉にとことん浸れる環境が整っています。
 
 草津は温泉のほか、スキー場も周辺に多いことから、季節を問わず多くの観光客が訪れるスポットですね。この文章を書いている12月下旬には、数10センチメートルの雪が積もっていることも珍しくありません。現に先ほど草津温泉のサイトをのぞいてみましたら、昨日から雪が降り続き、一面銀世界となっているようです。草津はいよいよ冬本番です。


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