Japan Regional Explorerトップ > 地域文・関東甲信越地方 > 関東の諸都市地域を歩く・目次

関東の諸都市・地域を歩く


#140(港北ニュータウン編)のページ

#142(続・港北ニュータウン編)のページへ→

#141 2017年、首都圏のイルミネーションを訪ねる ~冬の町を穏やかに照らす光~
 
 2017年12月2日、横浜市内のフィールドワークを終えた私は、地下鉄ブルーラインを利用して桜木町駅へと向かい、黄昏から夕闇の時間へと移り変わろうとしている、赤レンガ倉庫のある新港地区へと歩を進めました。貨物輸送のために建設された廃線跡をプロムナードとした汽車道を歩き、港北ニュータウンとともに横浜市の六大事業の一つとして建設されたみなとみらい地区を概観し、赤レンガ倉庫へ。倉庫と倉庫の間のスペースでは、クリスマスを間近に控えてドイツの「クリスマスマーケット」を模したイベントが開催されていまして、港に向かって輝くツリーとともに、クリスマスらしい賑わいに溢れていました。夜景にきらめく港の空には月が昇ってやさしい光彩を放って、振り返りますとシルエットとなった赤レンガ倉庫とツリーのライト、夕景のクリアな空とがこの上のない素晴らしい影絵を構成していました。

汽車道からみなとみらい地区を望む

汽車道からみなとみらい地区を望む
(横浜市中区新港二丁目、2017.12.2撮影)
赤レンガ倉庫

赤レンガ倉庫とイルミネーション
(横浜市中区新港一丁目、2017.12.2撮影)
赤レンガ倉庫前・ツリーと港の夜景

赤レンガ倉庫前・ツリーと港の夜景
(横浜市中区新港一丁目、2017.12.2撮影)
横浜港の夜景

横浜港の夜景
(横浜市中区新港一丁目、2017.12.2撮影)
夕闇の赤レンガ倉庫

夕闇の赤レンガ倉庫
(横浜市中区新港一丁目、2017.12.2撮影)
みなとみらい地区の夜景

みなとみらい地区の夜景
(横浜市中区新港二丁目、2017.12.2撮影)

 横浜での夜景とイルミネーションを訪ねた後は、桜木町駅へと戻る間にも、みなとみらい地区も徐々にライトアップされて美しく輝き始めて、点在するクリスマスツリーなどの装飾もとても目にきらびやかに映ります。横浜駅からは東急東横線に乗って渋谷へ移動、芋を洗うような人並みが行き交う渋谷駅前から公園通りへと進んで、代々木公園まで続くエリアで開催されているイルミネーションイベント・「青の洞窟 SHIBUYA」を観に行きました。渋谷はその地名が示すとおり、谷の底に駅と中心街が形成されていまして、駅から放射状に伸びる街路はすべて坂道となっていまして、道玄坂や宮益坂などの特色ある坂が数多く存在しています。LEDに彩られた街路樹は、明るさに溢れた町並みに、冬らしい透明感を与えているように感じられます。

 代々木公園のケヤキ並木は、数え切れないくらいの蒼色の光によって包まれていまして、想像以上のきらめきによって彩られていました。路面にも蒼色のライティングが施されて、並木道がつくる青いアーチとのコントラストが見事です。冬の夜空に向かい合わせの青い木の群れは、玄冬の氷や雪にさらされた森のような透明感を彷彿とさせまして、真冬の雰囲気をいっそう盛り上げてくれていました。多くの人々がその美しさに酔いしれていた「青の洞窟」を訪問した後は、代々木公園を東へ歩いて原宿駅前へと進んで、やはりイルミネーションがきれいな表参道へと足を伸ばしていきました。

渋谷駅前

JR渋谷駅前
(渋谷区道玄坂一丁目、2017.12.2撮影)
公園通り入口

渋谷モディ前・公園通り入口
(渋谷区神南一丁目、2017.12.2撮影)
公園通りのイルミネーション

公園通りのイルミネーション
(渋谷区神南一丁目、2017.12.2撮影)
青の洞窟SHIBUYA

青の洞窟SHIBUYA
(渋谷区神南二丁目、2017.12.2撮影)
青の洞窟SHIBUYA

青の洞窟SHIBUYAの風景
(渋谷区神南二丁目、2017.12.2撮影)
青の洞窟SHIBUYA

青の洞窟SHIBUYA・LEDの灯が美しい
(渋谷区神南二丁目、2017.12.2撮影)

 神宮橋を渡って目の前にする表参道は、ケヤキ並木が瞬くような電飾によって輝きを放つプロムナードでした。12月上旬ではありましたが、多くのケヤキがまだ枝にたくさんの葉を残していまして、ヒートアイランドによる影響を実感させます。明治通りを横断し、表参道ヒルズ前を過ぎて表参道交差点までは、ファッションブランドが集積するエリアとして多くの人々を惹きつける巷となっていますが、クリスマスの装飾も全体的な豪華さを保ちつつも色彩やデザインにテーマを持たせて抑えめにするなど洗練された印象で、表参道の瀟洒な雰囲気浮き立たせているように感じられました。表参道交差点には、2つの大きな石灯籠が設置されていまして、この道路が明治神宮の表参道として整備された歴史を伝えています。

 表参道交差点からは青山通りをさらに進みまして、明治神宮外苑のイチョウ並木へと針路をとりました。時刻は午後7時30分を過ぎて、町にはすっかりと夜の帳が降りていましたが、足許にたくさんの葉を落としながらも、まだ数多くの葉を枝にとどまらせているイチョウ並木は穏やかな黄色に染まっていまして、ライトアップされて夜の闇との間にしなやかなコントラストを見せていました。イチョウ並木の2本のラインの彼方に見える、奥に立つ聖徳記念絵画館との対比もとても美しく眺望することができました。

神宮橋

神宮橋
(渋谷区神南二丁目、2017.12.2撮影)
表参道ヒルズ前

表参道ヒルズ前の風景
(渋谷区神宮前四丁目、2017.12.2撮影)
表参道のイルミネーション

表参道のイルミネーション
(港区北青山三丁目付近、2017.12.2撮影)
表参道交差点・石灯籠

表参道交差点・石灯籠
(港区北青山三丁目、2017.12.2撮影)
神宮外苑の銀杏並木

明治神宮外苑の銀杏並木
(港区北青山二丁目、2017.12.2撮影)


聖徳記念絵画館を望む
(港区北青山二丁目、2017.12.2撮影)

 神宮外苑のイチョウ並木の下を歩いた後は、神宮外苑内の道路を経てJR信濃町駅へと向かい、この日の活動を終えました。信濃町駅に到着したときには既に午後8時前となっていまして、都心に居ながらも寒さも徐々に加わってきていました。寒さが厳しくなり、空気がよりその清浄度を増す中で、イルミネーションは一際クリアな夜空に冴えわたり、人々の心に温もりを与えているようでした。

#140(港北ニュータウン編)のページ

#142(続・港北ニュータウン編)のページへ→

関東を歩く・目次へ    このページのトップへ    ホームページのトップへ

Copyright(C) YSK(Y.Takada) 2019 Ryomo Region,JAPAN