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1.ハマナス(北海道) 本シリーズ第1回は、北海道の花「ハマナス」について書いてみます。 ハマナスは、バラ科の花です。枝にはしっかりと棘があります。5月から7月にかけてが、開花期です。 北海道の花に認定されているのですが、この植物は本州でもけっこうポピュラーな花のようで、太平洋側では茨城県鹿島地方以北、日本海側では島根県大田市付近以西で自生地が見られるようです。私の居住する群馬県東毛地域の小学6年生が夏に必ずといっていいほど行く臨海学校(新潟県出雲崎町)にも、ハマナスは咲いていたように思います。 ハマナスという和名は、浜梨がなまったものという説があります(これには異論も少なからずあるようですが、割愛させていただきます)。 やや濃い目のピンク色をした花びらがみずみずしく(白い花びらのものもあります)、砂地に彩りを添えるつつましさは、北の大地の壮大さによくマッチして、その可憐にして野性味ある美しさに、ほっとさせられるようですね。JR釧網線の原生花園駅から下車して、そこで見たハマナスの美しさを、忘れることができません。 なお、本州においては、海岸における防波堤整備や人工砂浜の整備等の影響を受けて、大幅に自生地が減少しているという報告もあるようです。私たちに馴染みの深い花ではありますが、この花は私たちに素朴な感動を与えると同時に、海岸で起きている微妙かつ重大な環境の変化への警鐘を私たちに鳴らしているのかもしれません。
「ハマナスの咲く浜辺」 空の青さと雲の白さが隣り合いながら輝きを増す頃 ハマナスの花咲き乱れる浜辺を歩いた 彼方には、地の果てが大きな腕を伸ばし 雄大なる山々は湖の彼方にどっしりと腰を据えて どこまでも、どこまでも続く大地の鼓動を静かに伝える 花は、初夏の風をいっぱいに感じてまたたき 波涛の音を心地よく聴きながら、楽しんでいるよう ピンクの花弁はやさしく海風に揺れて 自らを大地の色へと導いて、 北の大地のたおやかな色彩をつくりあげている 今、目くるめくかがやきが、この地を覆っている 一時(いっとき)の鮮烈さは、この地に豊かに紡がれて この大地を潤す記憶となるのだろう |
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