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#18 泉パークタウン 〜仙台を代表する住宅団地〜
私の個人的な思い込みかもしれませんが、泉区にはゆったりとした、景観的に落ち着ける住宅団地が多いような気がしています。そして、その理由を上述のように妄想しているわけです。七北田川のつくるおだやかな台地と低地の景観、たおやかに地域を囲む泉ヶ岳や七ツ森の山々の遠景も、泉の大地をいっそうのびやかなイメージにしているのかもしれません。泉パークタウンは、そんな豊かな自然のもとで泉区のほぼ中央に造成された、仙台を代表する大規模住宅団地の1つです。前置きが長くなってしまいましたが、今回は泉パークタウンを通して、泉区の穏やかな住宅地のたたずまいを感じていただければと思います。
泉パークタウンは、1974(昭和49)年9月、高森地区で分譲が開始されまして、今年(2004年)で30周年を迎えました。以降、寺岡地区、桂地区と分譲が進み、現在紫山地区の分譲が進んでいます。東西約6キロメートル、南北約3キロメートルの範域に展開する団地の総開発面積は1,070ヘクタールのあまり、計画人口5万人という規模の団地です。団地内は、6つの住区(住居表示は桂、高森、寺岡、紫山。寺岡地区の西に予定されている第6住区のみ未開発)に分かれる住居ゾーンを中心に、ゴルフ場やスポーツガーデンのあるレクリエーションゾーンや各種工場や流通拠点等が立地するインダストリアルゾーンが計画的に配置されていまして、「職住近接」を意識したまちづくりが行われています。『人と自然の調和した理想的な住環境』と『「住む」「働く」「憩う」「学ぶ・集う・楽しむ」といった人間の生活に必要な様々な機能をバランス良く配置した機能複合型都市』が、泉パークタウン開発の基本コンセプトになっているとのことです。各住区には、豊富な緑が配されておりまして、幹線道路と宅地との間には緩衝帯として街路樹がふんだんに植栽されています。また、1つの住区ごとにスーパーマーケットや小中学校などが整備されていまして、日常生活の利便性にも配慮がなされています。さらに、日本の大規模団地の多くが直面している、同世代の核家族世帯が大量かつ同時に入居したことによる高齢化問題には、計画的に分譲を行ったり、戸建て住宅やマンションなど様々な住宅を用意したりすることによって対応しています。「パークタウン」の名のとおり、たくさんのみずみずしい緑とアメニティに育まれた、仙台を代表する住宅団地といえると思います。 「泉パークタウン中央」と呼ばれる地域を歩きました。ここは、「タウンセンター」と呼ばれていまして、中核的な商業施設の立地が予定される地域です。交差点の南西隅には「仙台ロイヤルパークホテル」が立ち、美しい都市景観を演出しています。周辺には宮城大学や宮城県立図書館が立地しているほか、書店やオープンカフェ等もオープンしています。まだまだ開発途上という印象で、広大な空き地も多いエリアですが、泉パークタウンのたおやかな雰囲気を象徴するような、また居住する多くの人々にとびきりの活気を与えてくれるような中心地域の形成を期待したいですね。この「泉パークタウン中央」交差点から南へ伸びる片側2車線の幹線道路は、「北四番丁大和線」。青葉区内の一部区間が完成すれば、青葉区の東北大学医学部附属病院東隣で国道48号線(北四番丁)に達する大幹線となる道路で、仙台市中心部と泉区とを連絡する役割が期待されています。もちろん、この大通りと住宅地との間にも、たっぷりと緑地帯が作られています。
30年を経た現在、泉パークタウンの居住人口は2万4,000人を超えました。仙台市が誇る高品質の景観と居住性を備えた団地の1つとして、今後も注目していきたい地域であると思います。 |
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