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俳句の中の地域
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#30 高田城址公園の夜桜(新潟県上越市) (2023年4月9日執筆) 2007年4月14日、朝から群馬、長野と桜を巡ってきたこの日の最後は、新潟県上越市・高田城址公園の桜でした。夕方に到着して日没を待ち、そのままライトアップされた桜と城との織りなす光景に酔いしれました。約4,000本ものソメイヨシノが植えられた公園内は、桜の花びら一枚一枚にまで命が宿るような繊細な筆致で彩られているようで、漆黒の夜空との対比も実に艶やかに感じられます。日本三大夜桜のひとつともされる高田城址公園の夜桜は、一度は目にすべき修景であるように思います。
#29 高田城址公園の桜と妙高山(新潟県上越市) (2023年4月8日執筆) 2007年4月14日は、長野県北部の地域を巡った後、夕方間近の上越市・高田城址公園へと到達しました。桜の名所として名高いこの場所も、満開の桜によって彩られていました。残雪をまとった妙高山を望む風景もまた美しくて、春の雲一つない青空に映えていました。中心市街地は雁木と呼ばれるアーケードが続く町並みが続いていまして、時間があればまたゆっくりと町中を探勝したいなとも思いました。
#28 菜の花公園、千曲川を見下ろす風景(長野県飯山市) (2023年4月7日執筆) 2007年4月11日は、須坂市街地を散策した次に、飯山市の菜の花公園へと向かいました。千曲川を見下ろす園内には菜の花がいっぱいに咲いていまして、遠景の残雪の山々とともに、とてものびやかな晩春の光景が広がっていました。写真に見える赤い橋は実際は道路橋なのですが、飯山市を走るローカル線・飯山線の列車を想像し、トラス橋を気動車がゆく風景に重ねてみました。
#27 臥竜公園、池に映える桜(長野県須坂市) (2023年4月6日執筆) 2007年4月14日、この日は群馬県内北西部を辿りながら長野県内に入り、須坂市の桜の名所、臥竜公園に立ち寄りました。日本さくら名所100選にもなっていまして、竜が池を中心に多くのソメイヨシノが植えられて、この日は満開の見頃を迎えていました。須坂藩の城下町としても栄えた市街地には昔ながらの町並みが残って、臥竜公園の美しさとともに情趣を与えていました。
#26 桃色に染まる甲府盆地(山梨県山梨市) (2023年4月5日執筆) 2004年4月10日、甲府盆地を見下ろす山梨市・笛吹川フルーツ公園からの風景です。この季節、山梨県特産の桃畑はいっせいに花が咲いて、写真のように盆地一帯を桃色に染め上げます。春空と雪を纏った富士山との取り合わせはとても秀麗で、春ならではの甲府盆地の景色となっています。
#25 金山北側の丘陵地の風景(群馬県太田市) (2023年4月4日執筆) 2023年4月3日、太田市・金山は芽吹きの季節を迎え、まさに「山笑う」情景を見せていました。若緑に染まる山肌には、穏やかな桜色がパッチワーク城に重なって、それらが幾重にも山並みに広がって、極上の晩春の色彩を形作っていきます。初夏に向かって緑はますます濃くなっていきますが、このみずみずしい緑と桜色のコントラストは、この時季だけでしか味わうことのできない、とても貴重な風景です。
#24 三多気の桜、棚田に映る姿(津市) (2023年4月3日執筆) 姫路城の桜を見た後は、近畿地方を一路東へ、はるばる車を走らせて三重県内へ、津市の山間、奈良県境に近い場所にある桜の名所、「三多気の桜」を鑑賞しました。こちらも日本さくら名所100選になっていまして、伊勢本街道から真福院までの参道に1.5km続きます。棚田の水面に映る山桜の風景は筆舌に尽くしがたいほどの春の情趣に満ち満ちていました。
#23 世界遺産・姫路城と桜の風景(兵庫県姫路市) (2023年4月2日執筆) 2016年4月9日、前日深夜から夜通しで自家用車を走らせ到達した白鷺城は、満開の桜によって彩られていました。前年3月まで行われていた平成の大改修も終わり、文字通り白亜にきらめく城は、春空の下、あたたかい日差しの中、目眩くような桜色をその身に受け止めていました。姫路城は日本さくら名所100選にも採られる場所で、城の内外にたくさんの桜があって、壮麗な城郭を包み込んでいます。
#22 境川、かつての漁師町に咲く桜(千葉県浦安市) (2023年4月1日執筆) 2007年4月1日、千葉県浦安市の旧市街あたりを彷徨しました。現在ではTDLのイメージが強いこの町も、高度経済成長期頃までは都心へのアクセスも不便で、遠浅の海岸の広がる漁師町としての色彩が濃厚でした。内陸の運河が江戸までつながり、新鮮な魚介類を輸送し、それが地域の生業となっていました。東京に近接するベッドタウンとなった町にあって、かつての雰囲気を残す川沿いのソメイヨシノに、そうした歴史への思いを馳せました。
#21 わに塚の桜、孤高の雄姿(山梨県韮崎市) (2023年3月31日執筆) 2018年4月1日、春の穏やかな日和の甲府盆地を訪れました。韮崎市にある「わに塚の桜」は、推定樹齢約330年、幹周り3.6メートル、樹高17メートルの見事なエドヒガンザクラの一本桜です。緩やかな斜面の田園地帯に、どっしりと構えるその姿は、雄大かつ孤高の艶やかさが光る物腰を帯びています。その名のとおり、小さな塚のうえにある桜は、そこに葬られたかもしれない古の魂がその枝に花弁に宿っているのかもしれません。俳句にはそうした気分をこめています。
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