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俳句の中の地域

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#530 満潮の洗う厳島神社の風景(広島県廿日市市) (2024年8月21日執筆)

 2003年8月29日、人生何度目かの安芸の宮島を訪れました。世界遺産の厳島神社は満潮に時刻を迎えて、社殿の足下まで海水が入り込んでいました。初秋の空気さえ感じられるような秋湿りの空の下、古来より信仰の島として崇敬されてきた歴史に思いを馳せました。
 
満潮の洗う社殿や 秋湿

満潮の洗う厳島神社の風景
満潮の洗う厳島神社の風景(2003.8.29撮影)



#529 雨の中の丸亀城の風景(香川県丸亀市) (2024年8月20日執筆)

 2019年8月30日、四国・香川県丸亀市の丸亀城を訪れました。夜行高速バスで到着した四国の朝は生憎の雨模様でしたが、打ち付ける初秋の雨の中でも凜として立つ丸亀城の優美な結構に感嘆しました。丸亀城は江戸時代から天守が残る、いわゆる「現存12天守」のひとつとしても知られます。
 
高石垣 色なき風に 雨の朝

雨の中の丸亀城の風景
雨の中の丸亀城の風景(2019.8.30撮影)



#528 バスタ新宿とJR新宿ミライナタワーの風景(東京都渋谷区) (2024年8月19日執筆)

 2023年8月12日、観劇で訪れたJR新宿駅付近の風景です。残暑が厳しく、雲ひとつない東京は、この上のない酷暑の下にありました。JR新宿駅から甲州街道を挟んだ南側、バスタ新宿や新宿高島屋のある一帯は、新宿を名乗りながら、住所としては「渋谷区千駄ヶ谷」にあたります。それは新宿の都市としての広がりを実感する事象といえるのかもしれません。
 
盆の月 部屋番号の 札は白

バスタ新宿とJR新宿ミライナタワーの風景
バスタ新宿とJR新宿ミライナタワーの風景(2023.8.12撮影)




#527 旭川平和通買物公園の風景(北海道旭川市) (2024年8月18日執筆)

 2013年8月24日、北海道・旭川駅前から伸びる「旭川平和通買物公園」の風景です。この商店街は、1972(昭和47)年に完成した、日本初の恒久的な歩行者専用道路に面した商店街で、その歩行者天国の歴史は東京・銀座よりも早いという歴史を持ちます。道北の中心都市の中心的な繁華街として、多くの市民に愛されています。
 
秋風や 商店街の BGM

旭川平和通買物公園の風景
旭川平和通買物公園の風景(2013.8.24撮影)



#526 島原城から見た島原市街地の俯瞰風景(長崎県島原市) (2024年8月17日執筆)

 2001年8月4日、長崎県島原半島の中心都市・島原市の島原城から眺めた市街地の風景です。夏らしい猛暑の日、青白く熱気のこもった空の下、町並みは夏の日をいっぱいに受けて佇んでいました。背後の小山のように見える高まりは九十九島(つくもじま)と呼ばれる島々で、1792(寛政4)年に発生した雲仙普賢岳の火山性地震に伴う山体崩壊(島原大変)によって生まれました。
 
空白む 白粉花と城下町

島原城から見た島原市街地の俯瞰風景
島原城から見た島原市街地の俯瞰風景(2001.8.4撮影)



#525 安曇野の田園風景、初秋(長野県安曇野市) (2024年8月16日執筆)

 2011年8月28日、初秋の長野県・安曇野を巡りました。北アルプスの山々はやや曇りがかった空に烟っていましたが、雲間から漏れる日光に照らし出される水田の緑はどこまでも清らかに見えて、清流に育まれる安曇野のみずみずしさに溢れていました。路傍には双体道祖神などの地域の歴史を感じさせる事物もあって、とても快い訪問となりました。
 
水田のエメラルド色 秋の声

安曇野の田園風景、初秋
安曇野の田園風景、初秋(2011.8.28撮影)



#524 蚕糸の森公園、初秋の風景(東京都杉並区) (2024年8月15日執筆)

 2021年8月18日、杉並区にある蚕糸の森公園で撮影した写真です。蚕糸の森公園という名前は、この公園が1980(昭和55)年までこの地に存在していた蚕糸試験場(つくば市に移転後、組織変更を経て現在は「農業・食品産業技術総合研究機構」となっている)に由来します。初秋の公園の木々は少しずつ色づき始めていまして、残暑の中でも季節の移ろいを感じさせていました。
 
終戦忌 蚕糸の森の 撓む枝

蚕糸の森公園、初秋の風景(2021.8.18撮影)



#523 屋久島・苔むす森の風景(鹿児島県屋久島町) (2024年8月14日執筆)

 2015年8月28日、世界自然遺産の屋久島を訪れました。写真はその初日、白水雲水峡を歩いた際に出会った、「苔むす森」と呼ばれる一角の風景です。1ヶ月に35日雨が降るとも形容されるほど雨の多い屋久島では、朽ちた木や岩石などにたくさん苔が生育して水を蓄え、土壌に乏しい島における、貴重な植物のゆりかごを提供しています。この翌日に縄文杉へのトレッキングに向かっています。
 
秋の日や 苔むす森の ファンタジア

屋久島・苔むす森の風景
屋久島・苔むす森の風景(2015.8.28撮影)



#522 安芸の小京都・竹原の町並み(広島県竹原市) (2024年8月13日執筆)

 2003年8月31日、瀬戸内の諸地域を逍遙しました。呉から東へ、竹原の町並みはとても穏やかで、「安芸の小京都」と呼ばれる風景は、昔ながらの慎ましさに溢れていました。竹原市は瀬戸内海に面しており、沿岸の道をドライブすると、多島海の美しい景色に巡りあうことができます。その珠玉のしまなみは、筆舌に尽くしがたいほどのたおやかさに満ちています。
 
瀬戸内の土蔵 つくつく法師聞く

竹原の町並み
安芸の小京都・竹原の町並み(2003.8.31撮影)



#521 仙台城跡から眺める仙台市街地の夜景(仙台市青葉区) (2024年8月12日執筆)

 2023年8月6日、仙台七夕開催中の仙台市・仙台城跡から眺めた市街地の夜景です。青葉城の雅称をもつ城跡は、伊達政宗の騎馬像があることで有名ですが、写真のように仙台市街地を一望できるビューポイントとしても多くの観光客を惹き付けています。夜景も美しいこの場所で、東北最大都市の趨勢を感じました。なお、俳句中の五城楼は、仙台城の別の呼び名です。
 
星月夜 紫黒の杜や 五城楼

仙台城跡から眺める仙台市街地の夜景
仙台城跡から眺める仙台市街地の夜景(2023.8.6撮影)

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