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東京優景 〜TOKYO “YUKEI”〜
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#63 明治神宮外苑を歩く 〜スポーツ施設が集まる苑地〜 (渋谷区・新宿区・港区) 2015年11月28日、品川区西部の地域を概観した後、JR千駄ケ谷駅へ移動、黄葉の名所として知られるいちょう並木のある明治神宮外苑を散策してみることにしました。同駅は新宿御苑の南に接してその緑を背にしていますが、駅前を首都高速道路の高架が横切り、さらに地上も目の前を都道414号が走っているため、駅前に付随するロータリーや広場などは簡素なもので、都道を渡った先に広がる東京体育館周辺の空間と好対照をなしていました。
道路を横断し、東京体育館の前を通って、2020年の東京オリンピックのメインスタジアムへとなるべく立て替えを行うため更地となった国立競技場の様子を遠望しました。外苑西通り沿いに進んで国立競技場の敷地の南を通って明治神宮野球場(神宮球場)方面へ。国立競技場の指揮を介してNTTドコモ代々木ビルを中心とした新宿駅周辺の高層ビル群を望むことができました。この風景も国立競技場の施設が無い期間だけの風景と言うことになるのでしょうか。この国立競技場の敷地を過ぎ、神宮球場のある一角からが、いわゆる明治神宮外苑の敷地内となります。明治神宮外苑は、明治天皇と昭憲皇太后の事績を後世に承継するために全国からの寄付や勤労奉仕により、旧青山練兵場跡地に完成した苑地です。体力の向上や心身の鍛錬の場、また文化芸術の普及の拠点として、聖徳記念絵画館をランドマークとして、中心に、憲法記念館(現在の明治記念館)などの建築物や、陸上競技場、神宮球場、相撲場などのスポーツ施設が整えられたものです。1926(大正15)の明治神宮への奉献後戦前までは国が施設管理を行いましたが、戦後は国立競技場を除き国の管理を離れて明治神宮が管理するところとなり、広く一般に開放されています。 神宮球場と神宮第二球場の間を通り、聖徳記念絵画館前に広がる軟式グラウンドの南、噴水広場の南は、神宮外苑を象徴する景観のひとつであるいちょう並木がたおやかな姿を見せていました。美しくいちょうが色づくこの季節は、噴水広場の周辺を会場として「神宮外苑いちょう祭り」が開催されていまして、多くの模擬店が出店して、訪れる人々を迎えていました。徐々に夕刻を迎える時間の移ろいの中、黄緑色から黄色へと可憐なグラデーションをつくるいちょう並木はやわらかに初冬の夕日を受けて、黄色やオレンジ色、夕闇の藍色など微妙にその色合いを変化させていました。いちょう並木は尖塔のような縦に細長いすっとした樹形を見せていまして、それらが道路の両側に二つの列を作る様は、筆舌に尽くしがたい自然美に満ちていました。
いちょう並木の黄葉を観賞した後は、やはりいちょうの並木が整えられている外苑東通りを北へ進んでJR信濃町駅へと進んで、神宮外苑散歩を終えました。信濃町駅へと向かう歩道橋の上からは、神宮外苑や赤坂御用地の緑の向こうに、東京ミッドタウンのビル群を望むことができました。神宮外苑は高度に都市化が進んだ都心における貴重なオープンスペースとして、また多くの市民がレジャーやスポーツを楽しむことができる場として、とびきりの輝きに包まれていました。 |
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