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関東の諸都市・地域を歩く


#179(寄居編)のページ


#180 真冬のわたらせ渓谷線の風景 ~イルミネーションに輝くローカル線~

 2021年2月5日、地元群馬県の桐生駅から栃木県の間藤駅を結ぶローカル線・わたらせ渓谷鐵道に乗車するため、東武桐生線からの乗換駅である相老駅を訪れました。相老駅は桐生市街地の郊外のエリアに位置していて、駅周辺は住宅地の中に大きな工場のある一帯となっています。同鐵道では、真冬のこの時季、沿線各駅にイルミネーションを施し、それらの駅に停車する企画列車「イルミネーション号」を運行しています。夕刻前の午後5時前、相老駅に到着した列車に乗り込みました。

相老駅の構内風景

相老駅の構内風景
(桐生市相生町二丁目、2021.2.5撮影)
わたらせ渓谷鐵道の車窓風景

わたらせ渓谷鉄道からの車窓風景
(みどり市内、2021.2.5撮影)
花輪駅のライトアップ

花輪駅のライトアップ
(みどり市東町花輪、2021.2.5撮影)
神戸駅のライトアップ

神戸駅のライトアップ
(みどり市東町神戸、2021.2.5撮影)

 みどり市大間々町の市街地に隣接する大間々駅を過ぎますと、沿線風景は山並みの只中へと移行し、路線の名のとおり、渡良瀬川の形作る渓谷に寄り添うものへと移り変わっていきます。わたらせ渓谷線は、1989(平成元)年3月末に、当時のJR足尾線を引き継ぎ形で開業した第三セクターの路線です。有数の産出量を誇った足尾銅山(1973(昭和48)年閉山)からの銅などを搬出するための路線として建設されました。鉱山による輸送が無くなった現代においては、少ない沿線人口に依拠した旅客輸送だけでは経営は成り立たないため、豊かな渓谷美を活かした観光列車が多く設定されて、訪れる人々を魅了しています。

 上神梅駅から次の本宿駅あたりまでは、峡谷も深く、並行する国道122号も山際ぎりぎりの隘路を連続カーブをなしながら進む場所となります。本宿駅は中野駅と運動公園駅とともに、路線の第三セクターへの転換とともに設置された駅です。駅へのアクセスは、崖上の国道122号から70段近い階段を降りることになる、「秘境感」の漂う駅でもあります。次の水沼駅は、桐生市黒保根町地域の中心駅としての位置づけです。温泉施設が併設されていたことでも知られます(執筆時現在休業中)。水沼駅から隣の花輪駅にかけての区間で徐々に日が暮れて、イルミネーションの点灯時刻を迎えました。沿線にはセメントやコンクリートの工場も多く立地しているのが目に入ります。みどり市東町地域の中心地でもある花輪駅を過ぎますと、渡良瀬川の上流域においては比較的谷底平野の広い場所であり、中野駅から小中駅、神戸駅と駅が連続しています。各駅それぞれに趣向を凝らした電飾があって、訪れる観光客を迎えていました。

間藤駅のライトアップ

間藤駅のライトアップ
(日光市足尾町下間藤、2021.2.5撮影)
間藤駅のライトアップ

間藤駅のライトアップ
(日光市足尾町下間藤、2021.2.5撮影)
足尾駅のライトアップ

足尾駅のライトアップ
(日光市足尾町掛水、2021.2.5撮影)
沢入駅のライトアップ

沢入駅のライトアップ
(みどり市東町沢入、2021.2.5撮影)

 草木ダムの建設によりダムに沈む区間を迂回するために建設された草木トンネルを抜け、群馬県内最後の沢入駅辺りに来ますと、すっかり夜になって、各駅の電飾もより煌びやかに見えるようになりました。駅によっては停車時間を設けてホームに降りられるところもあって、暗夜に色とりどりにきらめく光に酔いしれました。県境を越えた先は日光市足尾です。足尾銅山の最盛期の1916(大正5)年には県内では宇都宮市に次ぐ約3万8,000人の人口を擁しました。終点の間藤駅で折り返しの列車の発車を待つ間、駅舎と周辺に立派に飾られたイルミネーションは、現在は日光市の一部となり、2025年2月現在人口1,200人となった山里の往時を知らしめているかのようでした。


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